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Amazon Glacierで一月百数十ドル、合計約500ドルチャージされたが95%返金された話

2014-09-13 03:47:43
トピック: インド赴任13ヶ月以降

赴任するにあたって、インドの不安定なPC環境でファイルを管理するのは怖いので常時使用向けにDropBoxを使い、一部はAmazon S3を使い、それ以外の大きなファイルはAmazon Glacierで保管するようにした。

Amazon GlacierはAmazon S3と比べてかなり安いが、取り出すために数時間待たないといけないというのが売り文句で、それならばと数多くのファイルをアーカイブしてGlacier上に置いてから赴任した。

赴任後、案の定外付けHDDが数ヶ月であっという間に壊れた。 どうやら、UPSを使っていなかったので夜中などに何度も電源が切れたり付いたりしてすぐに壊れてしまったようだ。 その後UPSを買って外付けHDDを買い直したところ1年くらい経ったが外付けHDDはまだ生きている。

それはそれでいいのだが、問題なのは失われたデータ。 PC本体HDDに含まれていたファイルはいいのだが、一部のファイルはなくなってしまったので、それならばとAmazon Glacierから80GBくらい復元した。 すると、「復元費」として150ドルくらいチャージされた。 なんだこれ? と最初は思った。

当時Glacierに保存していたのは600GBくらいで、80GBは分割してアーカイブしていたのだが、どうやらピークレートを超えるとかなり課金されるようだ。何GB保存しているかを基準にピークレートが計算されて、私の場合は1時間に22MBを越えると課金されるらしい。 1時間に22MBってなにそれ? ギャグかい? まあ、ここまではFAQに書いてある話。 きちんと読んで理解しなかった私が悪いとも言えなくもないが、「凄く安いが取り出しに数時間待たないといけない」と大々的に宣伝しているくせに、取り出す時に数百ドルチャージするなんて詐欺でしょ。

そんでもってユーザサポートに連絡したところ、何度か取り出してチャージされていた分も合わせて、利用の95%、約500ドルが返金されることになった。

ポイントは2つ

1つ目は、取り出すとピークレートから越えた分がチャージされるが、それが720時間(1ヶ月)まるまるかかる点。 たとえば、取り出すのに4時間かかったとして、ピークレートがその4時間越えたという説明まではわかるが、その後、同じ月であればそのピークレートまで何度復元しても追加の料金は発生しない。 言い変えれば、私のためにピークレート分を確保している、ということになる。 これはどこにも書いていないので詐欺、とアピールした。 そもそも頼んでもいないのに「同じ月の間はピークレート以下であれば追加料金でつかえますよ。 該当月の全期間でピークレートを確保しました」みたいなことを言われたので、そんなの頼んでもいないし、そもそも説明は都度チャージという説明だったのでクレームを入れた。

もう1つのポイントは、ピークレート計算が、月の途中で使ったとしても720時間で固定である点。上限まで使えるのは月ごとなので、月の初めの分は絶対に使えないのにその時間までチャージされている。

この2つは、計算式に 「かける720」とあるのは何故かをサポートに聞いてようやく説明があった事項。 日本のユーザサポートもこの「かける720」の意味が分っていなかったので、Amazon関係者も含めてあまり理解している人はいないのでは。

そんなこんなで返金があったのだが、実際に「GlacierからS3に復元」する際にいくらチャージされるのか計算式も出してもらったので以下引用します。

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Glacier の無料利用枠の計算についての詳細な計算方法が確認できましたので、以下にお客様の2014年8月分の料金をもとにご説明いたします。
※以前にご案内いたしました、お客様の Usage Report を添付しておりますので、以下の説明に使用されている数値については、Usage
Report をご参照いただればと存じます。


<Glacier の無料利用枠と、Glacier Restore Fee の計算>


まず、無料利用枠の計算にあたり、復元ジョブが実行された前日の Storage 容量が使用されます。


また、前日のStorage
容量の合計を時間単位に換算するため、合計値を24で除してから8月の日数分で除し、さらに5%で乗じて無料利用枠を算出する必要がございました。
(上記の説明が前回の案内では漏れておりました。申し訳ございません。)


今回は復元ジョブが8月9日に実行されておりますので、前日(8月8日)の Storage 容量は 合計 38693393733288 Byte
でございますが、これを24で除して、1612224738887 Byte、さらに日数分(31)で除してから 5%を乗じて 2600362482
Byte(約2.42GB)が無料利用枠として算出されております。


※38693393733288 Byte ÷ 24 ÷ 31 × 0.05 = 2600362482 Byte(1日あたりの無料利用枠)


また、上記の無料利用枠をお客様のピーク復元レートに対して適用するにあたり、そのピーク復元レートが一日の間に実行された復元ジョブの何割にあたるのか
を計算する必要がございます。
(こちらの計算も前回の案内では漏れておりました。申し訳ございません。)


今回、お客様のピーク復元レートは 24415080830 Byte で、8月9日の間には他の復元ジョブを含めてトータルで
100060446519 Byte の復元が実行されておりましたので、その割合に応じて、前述した無料利用枠が適用されます。


※2600362482 Byte ×(24415080830 ÷ 100060446519) = 634497070
Byte(ピーク復元レートに適用される無料利用枠)

 したがいまして、最終的に上記で算出された値を、ピーク復元レートから差し引いた値を月の総時間(744時間)で乗じ、Glacier Restore
Fee の課金対象が算出されております。


※24415080830 Byte - 634497070 Byte × 744 = 17692754317440
Byte(約16,477.662 GB)


複雑な課金体系になっておりまして、申し訳ございません。
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そして、上記で出てくる「現在どれだけ使っているか」の確認方法は以下(引用)

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Glacier の全体の容量の算出について以下に返答いたします。
現状、634.226 GB の Storage
容量が計算されておりますが、こちらの算出方法については、Usage Report からご確認いただけます。

抽出していただいた Usage Report の Usage Tyepe を
"USW2-TimedStorage-GlacierByteHrs" でソートしていただくと、US West (Oregon)
リージョンの毎日の Glacier の Storage 容量がご確認いただけます。

※1日につき "GlacierObjectOverhead" と "GlacierStorage" の2行が表示されます。

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上記の2行を足した値が現在使用されている容量になる模様。
純粋にファイルサイズを足した分だけでなく、HDDのクラスタサイズに似た概念で、特定の領域が確保されている場合はそのクラスタ全体が使用中とみなされるのかな? と理解。

この容量を使って、前述の計算をすればどのくらいの金額がチャージされるのかわかる。


私は電話で細かく聞いたから何とかわかるけど、普通はこれを読んでも理解できないのでは・・・。

ちなみに、FAQは以下:
Q: Amazon Glacier から大量のデータを復元するときの請求額はどのように計算されるのですか?
http://aws.amazon.com/jp/s3/faqs/#How_will_I_be_charged_when_restoring_large_amounts_of_data_from_Amazon_Glacier


この例では、75Tから140GBをリストアして10ドル、ってなっているけど、完全な「優良誤認」だよね。 普通、もっと少ない容量での利用ならばもっと安く収まる、って思うでしょ。 逆なんだもんなぁ。 理屈はともかく、ざっくり言えば、640GB使っていて1日に80GBリストアしたら150ドル前後チャージ、というのが実績。 なんで140GBリストアして10ドルで80GBリストアしたら150ドルなの。 おかしいでしょ。

まあ、サポートもそれを認めたから返金してくれたのだろうけど。

Glacierは保管しておくだけなら安いけど、取り出そうとするとかなりのチャージがかかる、実は用途がとても限定されたものだったようだ。

4時間くらい待つからいいや、と思ってこれを使ってしまったが、既にGlacierにアップロードしてしまったファイルが人質になってしまった形になる。 困ったもんだ。



消えると困るので上記FAQの該当部分を以下に引用しておきます

------------
Q: Amazon Glacier から大量のデータを復元するときの請求額はどのように計算されるのですか?

無料で復元できるのは、1 か月当たり、お客様の月平均アーカイブ量の 5% まで(1
日ごとに案分)です。例えば、ある日の時点で 75 TB の S3 データが Amazon Glacier
にアーカイブされているとします。その日に無料で復元できるのは、最大 128 GB です(75 TB×5% / 30 日 = 128
GB、その月の日数が 30 日の場合)。この例では、1 日当たり無料復元上限は 128 GB になります。1
日当たり無料復元上限を超えた場合にのみ、データ復元料金をお支払いいただきます。次に、この復元料金の計算方法を説明します。復元料金は、毎月の請求可
能なピーク復元レートに基づいて計算します。

例えば、Amazon Glacier に 75 TB のデータがアーカイブされていて、140 GB
を復元したいとします。お支払いいただくデータ復元料金は、どのくらい短時間でデータを復元したいかによって決まります。例えば、すべてのデータを一度に
リクエストして 21.60 USD をお支払いいただくことも、8 時間にわたって均等に復元し、10.80 USD
をお支払いいただくこともできます。さらに時間をかけて 28 時間にわたって復元すれば、復元する量が 1 日当たり 128 GB
を下回るため、無料になります。復元リクエストの時間をかけるほど、ピーク利用量もコストも低くなります。

75 TB のデータをアーカイブして、140 GB をそれぞれ 4 時間、8 時間、28 時間で復元した場合の復元料金の計算方法を以下にまとめます。

例 1: Amazon Glacier にアーカイブした 75 TB のデータから、140 GB を 4 時間で復元する。

 まず、ピーク復元レートを計算します。各月の 1 時間当たりのピーク復元レートは、その月の 1
時間当たりの最大データ復元量と同じです。同じ時間に複数の復元ジョブを開始した場合は、それらのジョブが加算されて、一時間当たりの復元レートが決まり
ます。ピーク復元レートを計算する目的なので、1 つの復元ジョブは 4 時間で完了するものとします。この場合、ピークレートは 140 GB/4
時間、つまり、35 GB/時間になります。

次に、無料で復元できるデータ量をピークレートから引いて、請求可能なピーク復元レートを計算します。無料のデータを計算するに
は、1 日の無料割り当て量を確認し、その割り当て量を、その日のデータ復元時間で割ります。この場合、無料のデータは 128 GB/4
時間、つまり、1 時間当たり 32 GB が無料です。したがって、請求可能なピーク復元レートは 35 GB/時間 ? 32 GB/時間、つまり 3
 GB/時間になります。

1 か月の支払い額を計算するには、請求可能なピーク復元レート(3 GB/時間)と復元料金(0.01 USD/GB)と 1
 か月の時間数(720 時間)を掛けます。したがって、この場合、3~5 時間で 140 GB を復元するための支払い額は 3
GB/時間×0.01 USD×720 時間 = 21.60 USD となります。

例 2: Amazon Glacier にアーカイブした 75 TB のデータから、140 GB を 8 時間で復元する。

 まず、ピーク復元レートを計算します。ここでも、ピーク復元レートを計算する目的なので、1 つの復元ジョブは 4
時間で完了するものとします。140 GB のデータを 8 時間にわたって復元するリクエストを送信すると、ピーク復元レートは 140 GB/8
時間 = 1 時間当たり 17.50 GB です(復元の開始と終了が同じ日であることを前提としています)。

次に、無料で復元できるデータ量をピークレートから引いて、請求可能なピーク復元レートを計算します。無料のデータを計算するに
は、1 日の無料割り当て量を確認し、その割り当て量を、その日のデータ復元時間で割ります。この場合、無料のデータは 128 GB/8
時間、つまり、1 時間当たり 16 GB が無料です。したがって、請求可能なレートは 17.5 GB/時間 ? 16 GB/時間 = 1.5
GB/時間になります。1 か月の支払い額を計算するには、1 時間当たりのピーク使用量(1.5 GB/時間)と復元料金(0.01 USD/GB)と
 1 か月の時間数(720 時間)を掛けます。したがって、この場合、140 GB を復元するための支払い額は 1.5 GB/時間×0.01
USD×720 時間 = 10.80 USD となります。

例 3: Amazon Glacier にアーカイブした 75 TB のデータから、140 GB を 28 時間で復元する。
時間をかけて 28 時間にわたって復元する場合、1 日当たりの無料取り出し条件を上回らなくなるため、データ復元料金はかかりません。
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引用おわり

サポート&返金終了後、少し検索をかけてみたけれどもヒットが少ない。
みんなあまり使っていないのかもしれないな。

http://na2kaze.hateblo.jp/entry/2014/08/18/213000
http://takatoshiono.hatenablog.com/entry/2014/07/05/002441
http://blog.harupong.com/2012/12/too_complicated_glacier_pricing_model/
http://www.slideshare.net/masakazu-i/pitfalls-ofamazonglacier
http://blog.smart-pda.net/2013/02/amazon-s3-glacier-dragondisk-2.html




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