W.E.バトラーによると、くつろぎには3段階あると言います。
第一は緊張している場所をさがすこと。次には緊張をくつろがせること。そして最後に、つりあいのとれた筋肉の状態を確立することである。(中略)着実にこれを実践すれば、君は完全なくつろぎと、正しいつりあいを手に入れることができよう。(中略)これは大切なことなのである。「魔法修行(W.E.バトラー著)」
緊張している場所を探し、意図的にわざと緊張させたりすることでその緊張を理解し、意図的に筋肉をくつろがせ、最後には、同書で「つりあい」と表現されているような状態にするべきと言います。それはくつろぎがぐったりしたものでなく意識の通ったいつでも動けるリラックス状態に達することと説明されています。いわゆる「緊張と弛緩」のようなテクニックに加え、意図的に緊張をほぐすというテクニック、そして、くつろいだときにありがちなどんよりとした気持ちに落ち込むのを避ける、という重要な点を指摘しているようです。
この本はヨガの本ではありませんがヨガの体系も参考に書かれており、同著者のやり方ではこれが一番最初に来て、ヨガのアサナ(体操)やプラナヤーマ(呼吸法)よりも前に行うべきことであると記されています。
私の場合はヴィパッサナー状態に達してからようやく「意図的に緊張をほぐす」というテクニックが(簡単に)使えるようになりましたが、同書の順番でヨガのアサナや瞑想をする前の一番最初にそれをしようとしたらきっとなかなかうまくいかずに苦労していたのかな、と推測致します。
確かに、筋肉の緊張という意味では最初に来ると思いますが、意識の方がそれについてくるのはかなり後なのかな、という気も致します。
一方、リラックスを以下のように説明している方もおられます。
宇宙に命令しても(実現を心像化しても)そのことが実現しない理由は、リラックスの欠陥によるものだということを知っている人は殆どいない。何かのことを達成しようとしてそのものに精神集中をし、それの出現を命じた後に、よりよい結果を得ようとするには、もしその場合に命令だけをしているのであったのなら、命令(心像化)の後にリラックスをしなければならないのである。(中略)リラックスは、筋肉のリラックスに加えて心のリラックスが必要なのである。「秘教真義(M.ドーリル博士著)」
これは度々スピリチャルでも言われていることですが、これは古い本ですので昔からこういうことが一部では伝えられていたようです。