よく「信じなさい」とか宗教で言われていますけど、私にはそれがどういうことなのかわかりません。信じて何かが変わるとも思えません。確かな教えがあって、それを信じなさいと言うのですが、教えは概ね正しいとは思ったりもしますが、信じるのではなく納得するものだと思うのです。
納得した上で、疑わなくなるのです。
その最終的な状態を信仰心と呼ぶのであれば、それはきっとそうなのでしょう。
しかし、教えがあるから信じなさい、と言うのはちょっと違う気が致します。
ですから、信仰心があるからと言って宗教とはちょっと違うと思うのです。
例えば、山岳信仰があるからと言ってそれが宗教とは限らないでしょう。
自然崇拝みたいな考え方はどこにでもあって、それが宗教とは限らないわけです。
それが迷信だとか言われたりしますけど、迷信というよりもむしろ、納得した上で疑わなくなる心が崇拝や信仰を生み出すと思うのです。
ですから、そのようにして生まれた信仰心が必ずしも宗教とは限らないわけです。
個人的には団体のみならずそのような信仰心も含めて全て宗教だと思っていますが、一般的に宗教というと団体のことを指すわけです。
ヨーガとかでも、信じなさいとは言っていません。教えを一つづつ確かめなさい、とヨーガでは言われていて、その結果、疑わなくなってくるのです。それを信仰心と言えばそうかもしれませんし、ヨーガは自身のことを宗教ではないと言っていますが、このように信仰心のことだけを取り上げてみると個人的には宗教と言っても良いのではないかなと思ったりもします。
個人的には精神修行の分野は全て宗教みたいなものだと思っていますからヨーガも神道も修験道も全て宗教みたいなものだと思ってはいますが、その中でも、信仰心の取り扱いについて様々だと思います。
信じれば救われる、と言っている宗派もあれば自分で確かめて確信を持ちなさい、と言っている宗派もあって、色々です。
ですがまあ、個人的には「信じれば救われる」というのはよくわからなくて、このように、確かめた上で疑わなくなる、という文脈において信仰心を捉えています。