ヨーガ経典を見ますとサハスララは頭の上にニットの帽子あるいはネットを被せたように半円状になっているのをよく見ます。
それはそれで感覚としても正しいのですけど、その一方で、サハスララは頭頂の1点のチャクラという記述もよく見ます。
これは流派によって見解が異なっていて、流派によってはサハスララをチャクラだと認識していないようで、その一方で、チャクラだとしている流派もあります。今はチャクラとみなす流派の方が多いように思います。
このサハスララに至るルートとして、ヨーガ系では基本的に真っ直ぐ背骨からそのまま伸びている、としています。あるいは、ヨーガ系であってもアジナからサハスララからは一旦後頭部を経由してそれからまた上昇する、というルートになっている場合があります。この場合、ヴィシュッダからアジナに行った後、後頭部を経由してそれからまたサハスララに登る、というルートです。
スピリチュアルの流派によっては同様にアジナから後頭部を経由してサハスララに登る、としています。
これらの記述がそれぞれあって、わかるようなわからないような、合っているにしては記述が色々あって、どうもしっくりきていませんでした。
しかし、どうやらこれらは次のように解釈するのが良いように思えます。
まず、サハスララの周囲には半円状の膜のようなものがあります。それは頭蓋骨に沿ってちょっと内側に存在していて、それがニットの帽子あるいはネットを被せたような形になっています。
それはアンテナの役割を果たすのと同時に、外部から、特に頭頂からよくない存在が入り込むのを防ぐためのガードとしても機能しています。
流派によってはそのサハスララの帽子を壊すあるいは穴を開けて天と繋がるということをしますけど個人的にはそれは良くないと思っています。
アジナからサハスララに繋がる時は、その帽子を経由してアクセスします。
帽子を経由する際は、感覚的にはそれはガードでもありますから、どこかから迂回してアクセスするわけですが、そのために一般的には後頭部がやりやすい、ということのようです。
構造としては半円状で被さっていますから、場所としてはどこからでも迂回できて、例えば左の耳のあたりからサハスララに経由することもできますし、右耳、あるいは眉間のちょっと前からでも頭頂に行くことができます。どこからでもいいわけです。
こう考えてみると割と物事はシンプルで、サハスララをその帽子とみなすのかあるいは帽子の上のチャクラとみなすのかあるいは帽子の上にある通過点をサハスララと呼ぶのか、という視点の違いだけであり、そこにアクセスするためにエネルギーがどこを通るのか、というのは割とどこでも良いことになります。
エネルギーは流れやすいところから流れますので一点からエネルギーが流れることもあれば割と満遍なくエネルギーが流れることもあり、偏りがあることもあります。ですけど、どちらにせよ帽子の周囲を経由してエネルギーが上と繋がるわけです。