断りにくい状況にしておきながら同意を迫るスピリチュアルセミナー

2024-08-08公開 (2024-06-18 記載)
トピック:スピリチュアル: カルト

とある人から聞いたお話です。

その噂によると、元々のうたい文句に幅を持たせた上で同意を求める、というスピリチュアルなセミナーがあるようです。例えば、スピリチュアルな術を学びます、と募集していたのにも関わらず、そのセミナー中にその後の活動へのコミットメントの同意を取って書類にもサインさせてしまうという方法です。それは巧妙に仕組まれていて、募集時点ではそのようなことは言っておらず、参加申し込みをしてお金も振り込んだ「後」に、何やら同意書というものが送られてきて、そこに、やんわりと「アサインメントされたことを実行します」と、ぼんやりとそのくらいのことだけが書かれているようです。この時点では具体的なことが分からないのにもかかわらず、まず、会場に行く前にその同意書にサインさせられてしまうわけです。お金を払った後ですし、キャンセル期限もギリギリか過ぎるくらいのタイミングですので考える時間もなかったようです。キャンセルするにしてもかなりのキャンセル費用がかかりますし、その記述だけでは内容がわからないためにキャンセルするほどの理由にはなり得ないわけです。こうして、事前に1回目の緩い同意を取ってしまうわけです。そのような、逃げ場をなくしてから同意させるセミナーがあるようです。

その後、会場に行くと、あなたたちはセミナーの参加者ではなく「弟子」です、とか言われて、受講生はそんなこと考えてもいないので困惑するようです。それに終わらず、先生方の口調がだんだんと厳しくなってきて、少しずつ師匠と弟子っぽくなってくるといいますか、先生の表情が厳しくなってきたようで、参加者の中には半泣きになっている人もぼちぼちいたようです。弟子になるとか、そんなこと聞いてもいないのに逆らえないような状況に追い込んで、先生からは投げやりな態度を取られるわ、先生があれやこれやあげ足取りみたいなことを言うので受講生(先生が言うには、弟子らしい)が反論したら、きつい口調で「いいわけはしなくていい」みたいなことを真顔で言われたりして、会場が半分カオス状態になったそうで。

そんなところに、更に、よくわからない「アサインメント」も課されたようです。最初はちょっとした作業のようですが、無償で奉仕させられるようです。このような場合は、一般的には、簡単なアサインから始まって、そのうち無理難題を押しつけるというのがマインドコントロールの手法でありますので気をつける必要があると思います。そのうち断ることができない奴隷のマインドになってしまいます。

それでも、一応は「貴方たちはいつでも辞められます」みたいな話もされたようですけど、いつでも辞められるからといって、そもそも、断りにくい状況にしてまず同意を取ってしまう、口頭だけでなく書類にセミナー中にサインさせてしまう、というのは、弟子といいつつ参加者を信用していないようなやり方をしており、信用も誠意も足りないとその人は感じたようです。その団体はスピリチュアルの向上だとか平和な世界だとか大層なことを謡っているようですけど、根本的なところで誠意が足りないのでそのような目標の実現は難しいのでは、と(その人は)言っておりました。

それは、だまし討ちのようなもので、同じことをあらかじめ言ってもらって各自で同意してから活動に参加ならまだ良いのに、参加した後に拒否しにくい状況にしておきながら同意させてしまうのは変な営業と同じで、逃げにくい状況での契約は無効なのが普通なのではないでしょうか。講師の皆様は有効と思っている感じだったようです。

これはマインドコントロールであり、平たく言えば奴隷を作るセミナーです。

そのように、他人の自由を奪って契約させてしまうような押し売りのようなことがスピリチュアル業界の一部で行われているわけです。

それでいて、自分たちのことは棚に上げておきながら他のスピリチュアル団体に対して批判的で、揶揄して笑っていたりもするようです。そのように、他の団体を卑下するような団体はあまりレベルが高くないと感じます。古代の知恵だか何だかを教えていると言っているようですけど、この時代には古典にせよ色々と書物が出ていますので、今更そんな、使い古したような文句を言われてノコノコと信じる人が意外にも大勢いることに驚きです。

本当に昔から伝わってきている教えであるのなら、その昔から伝わっている教えだけ教えてもらえればそれで十分なわけです。本当に凄いのならば、演出や他をこき下ろすことなど不要な筈です。講師がそういう態度ですから生徒の一定数もそのような優越感に乗せられてしまい、いちいち他の団体と比喩して自分たちは凄いという態度を取るようになるわけです。

少しはスピリチュアルを勉強したのならばそのような優越感はおかしい、と気付く筈ですけど、何故か、他の団体をこき下ろす時だけは自分たちのエゴ丸出しの姿には無頓着のようです。幾つかの団体を見てきましたが、時折、この種の、他の団体をこき下ろす優越感というのは団体が変な方向に向かう前触れあるいは既にそうなっている状況を表しているように思います。