マリア姫とルシファー、天使界の物語 (1/9)

2024-11-02公開 (2024-10-20 記)
トピック:スピリチュアル: 天使

<夢や幽体離脱、チャネリング等で知ったお話ですので本当のことかどうか確実なところはわかりません。ひとまずファンタジーと思っておいて頂ければよろしいかと思います。>

地球から遠く離れた、しかし地球に似た草木と水に包まれた星がありました。川があり、森があり、草原があり、地球と思い違えるほどの豊かな自然がそこにありました。

その星の世界では王様と騎士、それにお姫様が王国を治めていました。
遥かに広がる田園風景。ぽつんぽつんと家があり、そして、城下町があり、お城、王宮がありました。



その世界の人は形は人間に似ているものの、地球上の人とは違って、より霊体に近い存在でした。いわゆる天使です。

傷もしばらくすれば治りますし、頭から背筋の部分がコアになっていて、体がほとんどなくなってしまってもコアがある程度残っていれば1週間くらいで復活できるような人たちでした。ですから、意図的に誰かが極限にまで粉々にして破壊してしまわない限り、不死にも近い長い寿命を持っていました。

そして、王宮には貴族の天使たちが大勢住んでいました。後に貴族や王族になる何人かの天使であり、いわゆる大天使たちも含まれていました。
一方、城下町や農村には商人や農民たちが住んでいました。こちらも天使たちです。

貴族の1人は天使の長のような立場で、友人たちはその天使を慕っておりました。本来の名前は発音が難しく、仮にその天使をゼウスとしておきましょう。何故なら発音としてはどこか似ているものがありますし、雰囲気はゼウスに似ているからです。ゼウスはギリシア神話の神とはいえ、雰囲気を伝えるにはその名前を拝借するのが適当であると言えましょう。雰囲気のみならず、人間くさいところがあるのもギリシア神話のゼウスにどこか似た面があったといえましょう。ゼウスは、日本で言うアマテラスオオミカミのような太陽神に象徴される強力な天使で、その礼儀正しさと秩序を保つ正義感に溢れておりました。イメージとしては徳川家康のような感じです。

そしてもう1人、自由な心を持ち、遊び心を持った天使ルシファーがいました。ルシファーは最初は普通の大天使の一人でした。その特徴としては、堂々としており、最初から遊び心を持っていたと言えますが、当時はそれを心の内に秘めており、今と比べると随分と大人しかったと言えます。
ルシファーは冷静に、節度を持って、ゼウスや他の天使たちとの交流を楽しんでおりました。

両方とも性別は男性です。

皆、大天使の貴族ですので、かなりの高貴な魂を持っており、一人一人がとても住民に尊敬されていました。

表面上は問題なくても、見えないところで問題は蓄積するものです。そんな優れた生命体、天使のような存在であっても色々と問題は起こったのでした。人々は基本的に温和で、当初は争うこともなく、平和な時を過ごしていました。しかし、争いというのは心から生まれるのです。表面上は問題なくても、不穏な種は心に眠っていたのでした。

人々はお互いに、自分たちに不穏な種などなくて平和な心を持っていると思っておりました。しかし、心の奥底を深く深く見抜くと、そこには不和が存在していたのです。そして、その不和に気付いていた人は、当初は希でした。人々は、世の中の不穏な雰囲気がどこから来るのか、当初は理解できなかったのです。人々の不和こそが争いを生み出したのですが、最初は、皆、わけもわからず、何か、理解できない状況で不安だけが募っていったのです。

その不安が顕在化したのは、ほんの些細なことがきっかけでした。

(続きます)