(同テーマ&時系列の次記事)単価が安すぎるIT受注開発

お金のない若者が希望を持てない社会

2017-08-09
トピック: IT業界

若者が夢を見て起業を志し、資金調達をしようとしても、銀行に相談すれば個人の資産を担保にしなければお金は貸せないと言われる。事業なんて10回に1回成功すればいい方なのに、最初の事業に失敗したら個人の資産を失い、あるいは、山のような借金を抱えて人生終了あるいは自己破産という状態では勝率が低いのにも関わらずリスクばかり大きいため、それでも挑戦しようとする若者がいたらよほどの向こう見ずあるいはかなりの優秀かのどちらかでしょう。

お金があれば、起業するよりも投資をした方が確実にリターンがあります。もしも若くしてお金があり、目的がお金を稼ぐ為だけであれば投資を選ぶことでしょう。それが理性的だからです。起業が成功する確率及びリターンを考えたら、投資の方が確実です。

この日本の社会に、基本的欲求に基づく「問題」はほとんど存在しないと言えます。
スタートアップのコンテストを見ても、基本的欲求に基づく大きな市場をターゲットにしたものはほとんどなく、ニッチな問題解決のための事業であることがほとんどです。

社会に大きな「問題」が存在しない世界。
年寄りは社会に問題だらけだったので、その分かりやすい問題を解決すればお金になりました。
同じように問題だらかの海外に行って問題を解決するのも手でしょうが、海外に興味がなければ国内にそのような大きな問題はもはや存在していません。

あえて言えば、年寄りがお金を独占していると言う問題がありますが、それを解決しようとすると世代間の闘争を煽ることになりますのでここではあまり言いたくありません。

今の年寄りが若かった頃、大戦後の焼け野原の時代においては仕事の要求レベルも高くなくて、要求も割と単純で、要求は基本的欲求に基づくものなのでお互いの共通理解も簡単で、いわば簡単な仕事をこなせばお金になりました。古き良き時代だったと言えます。そうして簡単な仕事で経験を積んで次第に難易度の高い仕事をこなすようになって行ったが、今はそのような簡単な仕事の市場はないのですが、年寄りはそのことが理解できないのでしょう。今の世の中は、最初から要求レベルはMaxで、しかも単価は安いのが日本です。難しい割には儲かりません。

ゲームで例えると、有名で面白いゲームというのは最初のザコ敵は弱いのが出てきて主人公はザコ敵を倒すにつれてレベルアップしてゆき、次第にボスを倒せるようになってゆくが、現実というのは悲惨なもので、過去においてはそのような面白いゲームのような現実があった業界もあったとしても、今は、最初からボス敵が出てきて主人公をボコボコにして一瞬にして主人公は殺され、ゲームオーバーになってしまう。このような、ゲームのバランスが崩れた、遊んでも面白くないゲームのことを業界では「クソゲー」と呼ぶが、今の日本の業界はまさにクソゲーのような、新規参入者が絶対に勝てない状態になっています。

そんなクソゲーのような実態を知っているのかいないのか、年寄りは若者を「やる気がない」などと言うが、年寄りが自分勝手に好き勝手なことを言っているだけとしか思えない。起業家は事業経営の難しさを知っているので若者をそのように言う人はほとんどいなくて、安泰な公務員やサラリーマンがそのように言っているように思います。単純にその人たちの人数が多くて声がよく聞こえるだけかもしれませんが。

そんな環境でも、一部の若者は果敢にも起業しようとします。

スタートアップでの資金調達にはいくつかの形態がありますが、アイデアだけの状態でお金を出す投資家がシリコンバレーにいるが日本にはいません。よって、ある程度まで自己資金あるいは身近な人のお金、あるいは自分が連帯保証人になって銀行から融資を引き出して事業を一定度まで立ち上げる必要があります。どちらにせよ、成功するのはかなり難しい。

やる気とアイデアがある若者はお金がない。投資家に見向きもされないのが現状です。
やる気とアイデアがってもお金がなくて悶々としていたりチャレンジしようとしてもことごとく足を引っ張る人がいるのが現状です。

ここ10年ほどの間、日銀は市場の流通量を倍にも増やしたが、その効果がほとんど現れていないと言う。銀行の流通量を増やしても投資に回されたり昔ながらの融資で投資家に貸し付けをしているのでは若い起業家にお金は回ってこない。

私に言わせれば、そんなことより、やる気のある若い起業家に1000万円ずつどんどんと配れば良いのにと思う。
流通量を増やすのと同じ額を起業家に配ったら、それだけで新しい事業が千も万も開始され続けたことでしょう。
既にビジネスコンテストなどがあるが、その賞金はせいぜい100万円とかでしかなく、事業を起こすのは不可能で、コンテスト荒らしの食事代に消えるだけの状況になっている。

1000万円を起業家に配るとなると悪用しようとする人も出てくるだろうが、単に1000万円を配るだけではなく、3人くらい雇うことを必須にして、役員報酬や給与にも制限をかけたり成果物をチェックするなど仕組みを作りさえすればそうそう悪いことはできません。人を雇うためには人を説得したりしなくてはならないのでコミュニケーション能力が低い人には務まりません。必ず複数人数でチームにすることが必要です。人を雇えば責任感も生まれてきますので、全員がグルではない限り、そうそう悪いこともできないでしょう。一方で、悪用した時の連帯保証人はつけてもいいかもしれません。そもそも事業において、ズルをしようとする人が一定割合で出てくるのは仕方がないことで、そこはしっかりとチェックするしかない。日本の場合、国の制度ができるとそれを食い物にして更に下請けを安く使って中抜きしようとする人が出てくるのは容易に想像できるので、業界に詳しくて崇高な理念を持った人を国側の責任者に据えないとうまくいかないとは思うのですが。

日銀がお金を剃り続けていた間、その代わりに上記のようにうまく起業家に配っていたらその中から新進気鋭の事業が多く出てきていたに違いないと思うのです。

今の世の中は、随分と違ったものになっていたことでしょう。
若者はより若い人材を雇うことでしょう。その方がやりやすいからです。
若者の就職先が増え、スキルも蓄積され、人材の交流も深まります。
旧来の組織のしがらみに悩まされることも少なく、新しい時代の組織のあり方を模索できたことでしょう。
大人が次世代を担う子供を養うと思えば、若者にお金を出すのも抵抗なく受け入れられることでしょう。
そのお金はやがて大きく社会に還元される筈です。



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