本山博先生の著作に同様の記述がありましたが、確かに、サハスララにオーラが充満して体のオーラが上から下までバランスが取れている状態であれば(カラーナの特徴である)心の観察がきちんとできて理性(ブッディ)がよく働く状態になっているように思います。
クンダリーニが上がってきて下半身にオーラが満ちている状態・マニプラ以下が優勢な状態では活力が満ちているもののまだ性欲が完全にコントロールできておらず、アナハタ以上が優勢になってようやく制欲がかなり解消され、サハスララにまでオーラが満ちると制欲に悩まされることはほとんどなくなるように思います。
オーラのバランスが整うことを本山博先生は「下実上平」と言っています。
下実上平ははっきりと目が覚めている。光り輝いているような感じがして、ずーっと自分が一帯に拡がっているのです。アストラルの次元だとせいぜいこの部屋くらいにしか拡がらないが、カラーナの次元になると、もっとずーっと拡がって自分が非常に大きい感じがする。「本山博著作集8」より
一方、上半身だけ充実している状態を「上実下虚」と言い、その状態では感情のコントロールが効かず怒りやすくて肩が凝るとのことです。そして同様に下半身にオーラが充実している状態を「上虚下実」と言い、色情タイプだということです。
クンダリーニというと下から上に上がる、というのが基本ですけど、世の中には「上実下虚」などという人もいるわけです。それはトランスに陥りやすくてボーっとしていて体が不安定、とのことで、しかし自我が強いタイプとのことです。これは現代で言えばEDとか総合失調症と言えるかもしれません。
クンダリーニとは言わなくてもエネルギーが体の上下で充実しているのは重要で、充実していないと上記のうちのどちらかになってしまうように思います。上のパターンだけでなくて、背骨に沿ったスシュムナというエネルギールートが分断されてしまうと「上実・中虚・下実」になって頭と下半身それぞれでオーラが活性化されるもののお腹のあたりで繋がっていない、という混乱した状態も実際にはありそうです。そうなると実生活を送る上で困難が生じそうですね。
実際のところ、このあたりの知識がなくてオーラのバランスが崩れて病気になっている方もそれなりにいらっしゃるように思いますが、それが肉体が原因なのかオーラのバランスの原因なのかの判定はなかなか難しいので放置されているとは思いますが、少なくとも、自分で自分のメンテナンスはできた方がいいと思います。
カラーナ(コーザル、原因)のレベルにまでは行かなくとも、体とプラーナあるいは気のレベルで体を充実させて健康にするだけでも日常生活を豊かに暮らせるようになりますので、オーラを調整して体の全体にバランスよく行き渡らせることは重要に思います。