最近はヴィパッサナー状態でスローモーションのように視界を観察しているわけですが、その状態のオンオフや深度に変化がつくにつれ、日常生活が次第に映画のように緩急のあるものになってきました。
なんてことはない景色が映画やドラマの一場面のように感じられることが多くなってきています。
例えば渋谷の人混みで、遠くに視点を合わせます。
ヴィパッサナー状態では全体がスローモーションで感じられますが、そこはあえて緩急をつけて、目のフォーカスを遠くに合わせてみます。すると、手前がぼやけて見えます。
以前ですと非ヴィパッサナー状態ですから遠くを見た時は遠くしか意識に入りませんでした。
調子にもよりますが今は視界の全体が割と広めに見えますので、遠くに視点が合っていても近くがぼやけて人の動きが感じられます。
それが、まるで映画やドラマで遠くに焦点が合っていて手前がぼやけている場面のように感じられるわけです。
これは、現実世界でドラマや映画を見ているかのようです!
視点を例えば近くに向けると、遠くの景色は焦点が外れてぼやけて見えますから、まるでボートレートの写真を見ているかのようです。
風景画のようにパンフォーカス(全焦点状態)で見ると手前も奥も平べったく見えますから、それはそれで楽しいものです。
そうすると、視界全てが美しい場所、というのがいいな、と思うようになりました。
映画やドラマだって美しい景色が良いでしょう? それと同じです。
ヴィパッサナー状態になるにつれて、自宅の部屋もちょっと気になり始めました。
もともと美術館や博物館にはちょくちょく出かける方ですが、ヴィパッサナー状態になって視点が変わりましたので今まで見たことのある作品も一旦はリセットして気持ちを新たにしてもっと美というものに焦点を当て直してみるのもいいかなあ、と思い始めています。