ヨーガではナディというエネルギーのルートのうち、主要な3つとしてイダとピンガラ、そしてスシュムナのことに言及しています。イダは背骨の左側で月の癒す力、ピンガラは右で太陽の活力、そしてスシュムナは背骨に沿った悟りの力が備わっていると言います。
クンダリーニはこのうちスシュムナを通ると言います。
しかし、私がイダとピンガラの覚醒を経てマニプラ優勢の状態に至り、その後、アナハタ優勢になったわけですが、明確に認識できたのはイダとピンガラでスシュムナとクンダリーニというものがどれに相当するのか、いまいちはっきりと認識できておりませんでした。
この後、また別にクンダリーニの力が生じるのかな・・・? とも思っておりましたが、どうやら、イダとピンガラによって生じる力のことを比喩としてクンダリーニと表現するようです。
これは、私の感覚と一致します。
個別にクンダリーニが存在するのではなく、明確に存在するのはイダとピンガラで、そのバランスによって生じるエネルギーをクンダリーニと呼ぶのだとすれば、確かに、ヨーガで左右のバランスを重視している理由も肯けます。
呼吸には、2つのチャンネルがあり、それは、ピンガラという右鼻孔呼吸とイダという左鼻孔呼吸とである。両鼻孔から一緒に流入する時はスシュムナ呼吸と呼ぶ。(中略)スシュムナチャンネルは中央のチャンネルで、呼吸がイダとピンガラに同量に引き出されるとクンダリーニが昇るところである。(中略)スシュムナは、太陽エネルギーと太陰エネルギーの合流箇所であり、そこでクンダリーニを形成する渦が出来るところである。「ヨガの真義(M.ドーリル著)」
ヨーガの本、例えばハタヨガプラピディカを読むと、イダとピンガラとスシュムナを個別のものとして記載してあることに気付きます。もしかしたらこれらの知識は古来から秘密にされていたもので、最近になって本で出回るようにはなりましたが古典にすら書かれていない、口伝の部分だったのかもしれません。
実際のところ、これらが本に書かれてあったとしても、通説で言いますとイダとピンガラとスシュムナは別ですから、私はわざわざ通説をひっくり返そうとは思いませんし、一般的にはそういう理解でいいと思います。
私のやり方は本を見てその通りにするというよりは、本はある程度に参考にはしますが、むしろ本は「確かめ」のために使っています。まずやってみて、自分の変化が先に起きて、その自分の変化とは何だろう、ということで本を調べるのです。
今回の場合もこの本を信じるとかそういうことはなくて、私の感覚に一致する表現を探した、ということです。上記の表記は私の感覚と一致します。
まあ、長らくおそらくはそうなのではないかな、とも思っていたのですが、最近になって、その確信が深まってまいりました。